コラム

育休

ワンオペ育児、無理ゼッタイ。 更新のお知らせ

「育休とったんだ? 楽しそうでいいね〜」

友人に言われたわたしは「あははぁ」と頭をかきながら、心の中で応えた。

「いや、とらないとやってらんねーから!」

パパ研修、はじめました

この6月にむすこが生まれ、半年間の育休をとることにした。

男性が育休をとるのは、もはや珍しくない。育休男性による本が出版されていたり、「男性 育休  ブログ」とググったらさまざまな体験談が目白押しだ。

…とはいっても現状、男性の育休取得率は約6パーセント。「育休を取得した男性の8割が、1ヶ月未満しか休んでいない」なんてデータまである。

前言撤回。まだまだ男性の育休は珍しい。あったとしてもめっちゃ短く、“ガッツリ育休”の実態は、いまだベールに包まれている。

申し遅れたが、わたしは東京都内のIT企業で働く、30歳の男である。妻は大学時代に知り合った同い年。結婚して5年目の今年、むすこが生まれた。

職場は30人程度のベンチャーなので1人抜けるとわりかし大変だが、同世代の人が多いこともあって、育休に入ったときも(ほぼほぼ)温かく送り出してくれた。

妻の出産と同時、正確には産後の退院と同時に育休を開始し、現在約1週間。父親歴わずか12日間。一人前はおろか半人前ともいえない、いわば”研修中”のパパである。

育休、なんかいい“らしい”

そもそも育休をとった理由は2つ。

妻の両親が共働きで里帰りは難しく、わたしの実家も大阪のため、親に頼るのが厳しかったから。そして何より、今しかできない子どもとの時間を存分に味わってみたかったからだ。

しかしながらわたしは、育休中の男性が家で何をするのか、まるでイメージできてなかった。

「なんか家事するらしい」
「なんか2~3時間しか夜寝られないらしい」
「なんか育休とった方が奥さんが楽らしい」
「なんかとにかく特別な時間を過ごせるらしい」

育休前に抱いていたのはこの程度のイメージ。すべてが「らしい」でコーティングされ、「なんとなくとった方がよさそうだけど、男が育休とって本当に意味あるんかい?」、半信半疑な気持ちのままに、育休に突入。

そして今、育休開始から1週間が経った。

まだ手探りだらけの段階ながら、1つだけハッキリとわかったことがある。

ワンオペなんて、絶対無理。

2〜3時間ごとの授乳に、度重なるオムツ交換。噴出されるオブツで衣服は毎日要洗濯。一息つけばギャン泣き勃発、抱っこしてよしよし。約3キロの子を抱えては下ろし手はジンジン。これに掃除・買い物・料理・食器洗いetc…山のような家事が同時多発し、夜泣きに泣く赤子をあやしていれば夜。

1日なんて、5分で終わる。

もしも、この状況下に赤ら顔で夫が帰宅、ようやっと寝静まった赤ちゃんの顔を見て「かわいいね〜オレに似て」なんてのたまった挙句、

「あ、泣き出しちゃった。オレ分からんから、あと頼むわ♫」

なんて言ってきたら殺意が湧く。100歩譲って仮面夫婦スタート。

まだ育休をとって1週間しか経っていないけど、妻と何度も顔を見合わせた。

「2人いて良かったね…」

育休、それは育業

先ほども書いたように、男性が育休をとる意味はあるの? 本当にとった方がいいの? わたし自身、疑問に感じていた。しかし今は胸を張って言える。

とらないと、やってらんねーよ! 

名称こそ「育休」だが、実態は際限のない家事と、理不尽すぎるモンスター新人に24時間振り回される「育業」。育休とってラクしてるね〜みたいなスタンスで言われたら血管がピクッとなる。

でも、その大変さを凌駕する楽しさや素晴らしい瞬間があるのもまた事実である。

この連載は、育児初心者のわたしが、半年の育休を通して少しずつ、妻とともに子育てを積み重ねていくリアルタイムのレポートだ。育児のやり方は人それぞれなので、ああ、こんな人もいるんだな、くらいに思っていただければ幸いである。

連載が終わるころには、研修生から正社員になれればいいなと願いつつ。

ああ、またむすこが泣き出したようだ。次回は、男が唯一参加できない育児「授乳」に夫がいかに立ち向かうべきか、報告させていただきます。